「メタバース・ハラスメント」が問題となっている。コミュニケーションやショッピング、教育など、多岐にわたる分野で活用が広がっているネット上の仮想空間「メタバース」において、不適切な行為によって他のユーザーから不快な思いをさせられる「メタバース・ハラスメント」が増加している。ハラスメントが与える影響の強さについては、内容によって差はあるものの、「軽い」「中程度」が全体の60%から70%を占めた一方で、およそ7%が「極めて重度なもの」という回答だった。
「メタバース・ハラスメント」を受ける原因としては、「女性型アバターを演じているから」という回答が最も多く、使用しているサービスにもよるが、最大で63%余に達していた。この中には「女性型アバターを使っている男性ユーザー」も含まれており、男性ユーザーも自分のアバターが触れられることでハラスメントを受けたと感じていた。
また、「ハラスメントがリアルに感じられたのはVR体験の『没入感』によるもの」と、75%余の人が回答していた。仮想現実の没入感が高まることで、ハラスメントを受けた場合の影響がより大きくなっていることが示唆される。メタバースを安全に利用するためには、ユーザー間のマナーの向上や、運営側による取り締まり強化が求められる。