東京都にある在日本朝鮮人人権協会は、大阪市にあるMBSラジオの番組「上泉雄一のええなぁ！」において、出演者が朝鮮学校を「スパイ養成的なところ」と発言したことについて、関西の傘下団体に質問状を送付したことを明らかにした。
協会とMBSラジオによると、2月21日の放送において、北朝鮮のミサイル発射実験について議論する際、経済評論家の上念司氏が朝鮮学校について「スパイ養成的なところもあった」と発言した。MBSラジオはこの発言について「誤解を招く表現があった」と判断し、3月10日の放送で別の出演者が謝罪し、ホームページ上に謝罪文を掲載した。ただし、謝罪文の掲載は10日深夜までの短い期間に限定されており、YouTubeなどでは、該当部分をカットした状態で配信が続けられている。
また、上念氏は、「OBが日本人拉致に関わっている」などと発言しており、在日本朝鮮人大阪人権協会の文時弘（ムンシホン）事務局長は、朝日新聞の取材に対し、「MBSラジオの対応は不誠実で不十分。音声を一部のみカットして、配信を続けることも問題だ。引き続き誠実な対応を求めていく」とコメントした。
