若い世代の間で、「1秒決済」を謳う指輪型の支払い端末や生体認証による決済が広がり始めた。電子マネー、バーコード決済など、多様な支払いサービスが次々と登場し、「ペイ疲れ」の声も聞こえる中、Z世代の一部では、スマートフォンを取り出して支払い方法を選ぶ手間を省くため、ペイ払いを敬遠する動きが広がっている。
「ICカードを持ち歩かなくてもよくなった」と話すのは、愛知県蒲郡市にある海陽学園海陽中等教育学校の高校2年生である。同校では、生徒たちにスマートフォンでの支払い方法を指導する授業が設けられており、多くの生徒たちがこの授業での学びを活かして、スマホ決済を利用しているという。また、海外旅行先でも、スマホ決済が使えるようになったことで、ICカードや現金を持ち歩く手間を省けるため、便利だという。
一方で、ペイ払いを敬遠する理由として、スマートフォンが盗まれた場合の被害が大きいという不安が挙げられる。また、一部の店舗では、スマホ決済が使えないことがあるため、その場合は現金やカードで支払う必要があることも理由の一つだ。さらに、スマホ決済に慣れていない年配の人たちからは、「現金やカードの方が手っ取り早い」といった声も聞かれる。
