米下院教育労働委員会は9日、トランスジェンダーの選手が女子スポーツに参加することを禁止する法案を可決した。共和党が多数を占めるため、本会議で激しい議論が予想される。
同法案は、女性を保護しながら公平性を促進することが目的であると保守派が主張しており、公民権法の解釈を狭め、性を「出生時の生殖器官と遺伝的要素のみに基づくもの」として認識することを目的とする。
共和党の下院議員の一人は委員会で、トランスジェンダー選手を女子アスリートと競わせることは「女性の機会均等を否定するものだ」と主張した。これに対して民主党議員は、「トランスジェンダーの選手から競技の場を奪うのは、差別であり有害である」と反論した。
16歳のトランスジェンダーのフィールドホッケー高校選手、レベッカ・ブルースホフさんは、米首都ワシントンの連邦議会議事堂の外で、「本来なら今頃化学の授業を受けているはずだが、自分のような子どもには友だちとスポーツをする権利があると言うためにここに来た」と訴えた。